2013年12月09日

第1回スペースカフェ☆お茶の水
今を輝け!アイソン彗星〜人類は君を忘れない

刻々と太陽に近づいている「アイソン彗星」。太陽を回ったあとはどんな姿で現れるのか…?!とにかく空に輝いてほしい…そんな想いで第1回スペースカフェ☆お茶の水「今を輝け!アイソン彗星〜人類は君を忘れない」を開催しました。

日時:2013年11月27日 18時45分〜20時30分
会場:ECOM駿河台(エコム スルガダイ)


オープニングトーク
★実行委員長 阪本成一氏(宇宙航空研究開発機構)

最初に主催者を代表して実行委員長の阪本氏より、「この度、立ち上げたスペースカフェは、一般的なサイエンスカフェのように一方的な配信でなく、多くの方々に参加いただき双方向なやり取りをして、自由な発想で面白いことを仕掛けていきたい。」と挨拶がありました。
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都会の空でも見える!?
★アイソン彗星の紹介―大川拓也氏(宇宙航空研究開発機構)

まず、大川氏よりアイソン彗星が見える時期や、観測の仕方についてお話しをしていただきました。
「都会で見えないのでは?と思っている方も多いかと思いますが、太陽を回る前の現在は明け方の東の空、地平線の近くに見えます。」数日前に大川氏が撮影した写真では、やや青緑色のアイソン彗星を確認。また、衛星から撮影したアイソン彗星と地球が一緒に写っている写真や、さまざまな彗星の美しい写真の紹介がありました。「太陽に最も近づく11月29日前後は見えませんが、12月上旬から、また明け方の東の空に見えるので、太陽光には気をつけて観測をしてください。」そして「双眼鏡で観測をするのがおすすめ。8倍くらいが観測しやすいです。」とのこと。
大川氏のアイソン彗星への熱い想いが伝わってきました。
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太平洋の真ん中、ハワイでは?
★すばる望遠鏡で撮影したアイソン彗星―臼井文彦氏(東京大学)

次に、ハワイ島マウナケア山頂、標高4,200mにある国立天文台ハワイ観測所のすばる望遠鏡で10月下旬にアイソン彗星を撮影してきた臼井氏にお話しいただきました。
赤外線で撮影されたアイソン彗星は、ぼんやりとはしているけれど、かすかに尾をひいているような?ちなみに、すばる望遠鏡は望遠鏡を覗くわけではなく、モニターで観測をするそうです。「余談ですが、すばる望遠鏡は観測提案書を出して審査に通らないと観測することはできません。ただし学者でなくても誰でも申請はできるので、みなさんも挑戦してみてはいかがでしょうか?」とのお話しに、会場は興味津々でした。
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アイちゃん、がんばれ! アイソン彗星の運命やいかに…?
★アイソン彗星と社会―大西浩次氏(長野高専)

続いて、アイソン彗星がまだ遠くにいるころから、「アイちゃん、がんばれ」と応援をしてきた大西氏にお話しいただきました。
「彗星は氷と砂粒の塊です。ですから太陽を回ったあと氷が解けて消えてなくなるのか、バラバラになるのか、半分くらいになるのか、の予測はとても難しいです。」そして、「12月下旬には、明け方の東の空だけでなく、夕方の西の空でも観測できます。クリスマスあたりに観測をしてみてください。」12月27日には地球に一番近づくので、要チェックですね。
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アメリカのアリゾナ、そして日本の飛騨からも特別ゲストがリアルタイムで参加

東京から遠く離れて観測に行かれている方たちに、会場から電話でお話しをうかがいました。

まずは、早朝のアメリカ、アリゾナから。
★花山秀和氏(国立天文台)
彗星が太陽を回る時、日本では地平線の下なので観測ができないため、アリゾナで観測中です。「こちらは午前3時56分です。砂漠に近いので、満天の星空です。天候は問題なさそうなので、観測準備を進めています。」とのことでした。

★福島英雄氏(国立天文台)
同じくアリゾナにいらっしゃる福島氏に、「今後、彗星はどうなると思いますか?」と東京から質問する大西氏。「バラバラになるのではないでしょうか…」と冷静に答える福島氏。彗星の輝きを期待していた会場からは、どよめきの声が。

続いて、京都大学の飛騨天文台から。
★渡部潤一氏(国立天文台 副台長)

太陽を観測する太陽望遠鏡で観測しているので、昼間に観測します。今日は天気が悪く、また彗星が暗くて残念ながらデータはとれなかったそうです。


質疑応答

Q:どんな双眼鏡で観測するといいのでしょうか?
A:「手に持った時のフィット感が一番大切。軽いもので倍率は高くても10倍くらいまで。レンズの直径は4〜5cmが観察しやすい」とのこと。ただし、くれぐれも太陽光には十分注意して観測をしてくださいね。

Q:なにかのはずみでやってくる彗星。なにかのはずみって?
A:「太陽系の外にはたくさんの氷の塊がフワフワと存在しています。近くを通った星の影響などで太陽系の内側に向かう軌道に変化するのでは?と考えられています。地球が生まれたばかりの遠い昔、彗星が地球に衝突して水や有機物をもたらしたのかもしれません。」とお答えいただきました。


★東京の真ん中で見えた! 星空観望会

講師のお話しが終わり、会場の外で星空観望会を開催しました。
天体望遠鏡を2台設置して、ぎょしゃ座のカペラやオリオン座のリゲルなどを観測しました。ビルが立ち並ぶ都心の夜空に、肉眼でも星は見えますが、天体望遠鏡を覗くと地球に届く光の瞬きが、はっきり見えて感動しました。参加者は次つぎと望遠鏡を覗いて歓声を上げ、道行く人も「なにが見えるのですか?」と興味津々。次回が待ち遠しい観望会でした。
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最後に会場で今回のイベントの感想をうかがったところ、
「アイソン彗星のことがよくわかったので、子どもに教えたい」(30代男性)
「講師のお話しが硬くなく、楽しめました。天体望遠鏡を初めて覗いて、星の美しさに目覚めました。」(20代女性)
などのコメントをいただきました。

アイソン彗星への期待が高まる中、阪本氏のスムーズな進行で、「第1回スペースカフェ☆お茶の水」は、大盛況で終了しました。

今回が第1回目ということで、準備不足な面もありましたが、盛り上げてくださった講師と参加者のみなさま、そしてアイちゃん(アイソン彗星)本当にありがとうございました。
今後も楽しい企画を考えていきますので、是非またご参加ください。

レポート:新谷明日子
撮影:若松宏昌・京田綾子
posted by Sカフェ事務局 at 11:50| スペースカフェ開催レポート